私は過去に、ある病院の「東洋医学科」に通院していたことがあります。
最近、「巡り宵」のSNSに漢方関係の方がフォローしてくださることが増え、それがきっかけで、当時の体験をふと思い出したので書いてみようと思いました。

東洋医学を受けたきっかけ

中毒疹のイメージ

引っ越し先に移ってしばらくした頃、突然顔に大きな発疹ができました。
小さな湿疹ではなく、丸くて広がるような赤い発疹で、痛痒さもありました。目の周りの粘膜もかゆくなり、まずは皮膚科に通院。しかし、なかなか良くならず…。少し良くなってはまた悪化し、原因もわからないまま悩んでいました。

特に顔だけがひどく、外に出るのもつらい日々。
そんな私を見かねた母が「東洋医学に行ってみようか」と提案してくれたのが、始まりでした。

当時の私は若く、「東洋医学ってなに?怪しくない?」という感じでしたが、とにかくこの肌をどうにかしたい一心で、受診を決めました。

初診の衝撃

東洋医学 脈を測る

まったく知識がないまま訪れた東洋医学科。
女性の先生が、症状や発疹が出た時期を丁寧に聞いたあと、「これは中毒疹ではないかしら」と診断。
なんと、引っ越し先の住環境と以前の仕事関係が原因の可能性が高いとのこと。顔にだけ出たのは、常に外に出ていて空気に触れているからだろうというお話でした。

さらに、舌と脈を診て「ストレスを感じやすいタイプですね」と言われました。(これ以降、毎回舌と脈は診てもらっていました)
今までいくつもの皮膚科を回っても原因がわからなかったのに、初回でスッと診断がついたことに驚いたのを覚えています。

処方された漢方と生活改善

処方されたのは、たしか「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」という漢方薬。
同時に塗り薬と、少しの食事制限も始まりました。好きなものが食べられないのは辛かったですが、「治すためなら…」と頑張りました。

「効かせる」ではなく「整える」東洋医学 漢方は体質改善

漢方薬は、2〜3年ほど続けて服用していたと思います。
長く感じますが、先生からは「漢方は即効性ではなく、体質改善のためのもの」と言われていて、それがとても印象に残っています。

あれから何十年も経ちましたが、あのような発疹が再発することはありませんでした。
東洋医学は「なんだか怪しい」「効かなそう」と思われがちですが、私は助けられたひとりです。

巡り宵の商品

あまり専門的で医学的なことは正直言えませんが、べに花茶など「巡り宵」の商品に、生薬や東洋医学のエッセンスを取り入れているのは、そうした私自身の経験があったからという理由もあります。
ただ「漢方が流行っているから」という理由ではなく、自分の身体と心が本当によくなった実感があるからこそ、大切に思って取り入れています。

そして、人の心と体って、ひとつじゃ語れないくらい深いものだなと改めて感じています。
巡り宵のアイテムが、誰かの“整える”時間にそっと寄り添えたら嬉しいなと思いながら、これからも丁寧に商品を届けていきます。